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ネコ(猫、学名:Felis silvestris catus)は、世界中できわめて広く飼われているFX (食肉目)の小型動物である。元来、ネズミを捕獲させる目的で人に飼われ始めた(狭義の)ヤマネコ(Felis silvestris)の家畜化されたものといわれ、分類学上はヤマネコの1亜種とされる。人によくなつくため、多くが愛玩用のペットとして飼育されている。本項ではこれについて解説する。 また「ネコ」は、ネコ類(ネコ科動物)の一部、あるいはその全ての獣を指す包括的名称でもある。しばしば、家畜種の「イエネコ」に加えて広義のヤマネコ類を含み、特に学術用語としては、英語の「cat」と同様、トラやライオンなどといった大型種を含む全てのネコ科動物を指すことがある。
起源 イエネコの原種とされるリビアヤマネコ 家畜化が始まったころのイエネコについては、当時の特徴を変わらず維持し続けているリビアヤマネコを見ることで確かめられる。 南アフリカ共和国ハウテン州、ヨハネスブルグ動物園。イエネコは、形態学的分析を主とする伝統的な生物学的知見によって、以前からリビアヤマネコ(Felis silvestris lybica)が原種であろうとされてきた。 これに加えて、前世紀の末ごろから目覚しく発展し始めた分子系統学等がもたらす新たな知見も、2007年に発表されたミトコンドリアDNAの遺伝子解析[1]などに基づき、従来説を裏付けるかたちとなった。 愛玩用家畜として同じく一般的なイヌ(Canis lupus familiaris)に比して、ネコは人間に飼われ始めた時期が遅いが、この時間的差異の理由については人類史の経緯を見ることで謎解きが叶う。イヌは狩猟採集民に必要とされ家畜化された動物であるから、人類史のかなり早い時期から人の傍らにいて不思議でない存在と言える。狩りの伴侶であり、外敵に対する備えであり、幼子の保護者にも彼らはなり得た。しかしネコは、鼠害[2]が深刻にならない限り、つまり、農耕が始まらない限りは何の有用性も無い、むしろ狩猟者にとっては競合者でしかない存在であったはずである。熱帯・亜熱帯の一地域に特有の小さな競合的捕食動物が人のパートナーとなるには、穀物という「一定期間の保管を必須とする、食害を受けやすい財産」を人類が手にする時代の到来が不可欠であった。それ無しには、財産の番人[3]たるネコの登場はあり得ないのであるから。 後世に比べれば細々とではあるが農業が行われるようになり、日経225 の中心となっていた先史時代の一時期、中近東もしくはその周辺のとある地域でのこと。近隣の山野でネズミやノウサギを追っていたネコは、ネズミが数多く集まる穀物倉庫(規模を考慮して「穀物置き場」と言うべきか)に足を踏み入れることが珍しくなかったはずである。なかには棲みつくものもいたに違いない。それが、始まりとされている(上述した理由から言えば、リビアヤマネコの生息地に農耕文化圏が重なったとき、ネコと人の出会いが成立する。それは時期の特定不可能。地域としては中近東とその周辺地域のどこか。事象としては複数箇所で起こっていたと見るのが自然であろう。「#猫と人間の歴史」の節も併せて参照のこと)。 肉食性ゆえに人が大切に保管している穀物には手を出さず、それを食害しようとする(人にとっての)害獣が彼らの主食であったことが、人とネコ双方の利益を完全に一致させた。大切な穀物を守るネコは益獣である。それに気付いた人間はネコを追い払うことをしなくなり、やがてはむしろ大切にするようになる。それは餌付けに繋がり、家畜化に繋がっていったのである。 ただし、この新しい家畜が後世に伝えられていくには文化的連続性がなければ巧くいかない。多部族・多民族が入り乱れ盛衰するなかでの引き継ぎの困難さから言って、当然、初めて人に飼われたネコは我々の身近にいるイエネコの直接的(血統的)祖先ではない。 この野生動物が飼育されていた最古の実例は、キプロス島にある約9500年前の遺跡から見出されている。 また、我々が今日目にしているイエネコの直接的・系統的起源についてもその具体的経緯は詳らかにされていないが、紀元前3000年ごろの古代エジプトで固定化されたものであろうことを言われている。
身体的特徴
概要 ネコ(オス)の体の構造 ■赤=主に呼吸器系 ■緑=主に消化器系 ■金色=神経系とその他体の大きさは現生するネコ科の他のほとんどの動物に比べて小さく、体重は2.5 - 7.5kgの範囲に収まるものが多いものの、大型のものでは、体長(頭胴長)75cm(比較資料:「長さの比較」)、尾長40cm、肩高35cmに達する。 樹上生の傾向が強く、また、待ち伏せ型[4]捕食者の典型であるネコは、それらのためのさまざまな能力に長けており、身体的特徴として見ることができる。非常に優れた平衡感覚に、柔軟性と瞬発力のきわめて高い体の構造、鋭い鉤爪(かぎ-づめ)や牙などがそれであり、足音が非常に小さく、体臭が少ないことも挙げられる。 また、爪を自由に出し入れできることはその鋭さを常に保持できることを意味し、ほとんどのネコ科動物に共通する特徴であり、追跡型[5]捕食者であるイヌ科動物にそれができないのとは対照的である。 吻部[6]が突出していない丸い頭部を持ち、正対視するのに有利な前面に資産運用 が開いている。このことはネコとヒトに共通の身体的特徴であり、眼による感情表現が豊かであることもそこから生み出される共通の特徴である。そして、この共通性ゆえにヒトはネコに対して本能的な親近感を抱くのではないかと考える向きもある[7]。 他のネコ科動物にも見られる「ゴロゴロ(purr)」と喉(のど)を振動させて鳴らす音が、どのようなメカニズムによるものなのかは複数の説があり、いまだにはっきりとは分かっていない。「ゴロゴロ」という音は、親子間のコミュニケーションにも用いられるが、骨折などの骨の損傷が治癒するのを早める効果があるという説もある。ヒトの場合も、超音波を用いた骨折の治療法が研究されており、それと同じものであると考えられている。後述の「#喉鳴らし」も参照。
体の柔軟性 ネコの体は非常に柔軟であり、頭の周り以外は体のほぼすべての場所を自分で舐めることができる。関節が緩やかで、筋肉や靭帯も柔らかいためである。特に肩の関節は可動性が高く、鎖骨は小さく退化しており、代わりに筋肉でつながっている。高い所から着地した場合の衝撃を吸収することに役立っている。
瞬発力 瞬発力が高く、跳躍力にも長けている。跳躍力は、おおむね体高の5倍程度(約1.5m程度)の所に飛び上がることができる。持久力には欠けており、長時間追いかけるような狩りは行わない。走るスピードはおおよそ時速50km程度と言われ、瞬間的に最高速に達する代わりに長くは続かない。
運動能力 待ち伏せ型の肉食獣である猫は俊敏な運動能力をもっている。 やって来た獲物をひと息に捕らえる瞬発力を持つ為、 一般的な人間の運動能力では逃げ回る猫を捕まえることは不可能である。 にもかかわらず猫が自動車に轢かれることは多いが、それは外国為替証拠金取引 の問題ではなく、想像を超える大きさの物体(自動車)に突然遭遇してしまったとき、判断力を失ってその場で体の動きを止めてしまうからであるとされる (異説あり、#眼を参照のこと)。 また、猫を逆さにして高い所から落としても、着地まである程度の距離さえあれば、上手に体をひねり、足から降り立つことができる。 平衡感覚をつかさどる三半規管の能力とは別に、猫には小脳の視覚による優れた水平線検出能力が備わっており、これによって、どんなに振り回されて三半規管が失調した状態でも、空中で正しく上下を判断することができる。 むろん動物愛護の観点からも、むやみに猫を投げ上げるなどして能力を試すようなことはすべきでない。
被毛 被毛は品種により、さまざまな投資信託 のパターンを持つ。同品種でも多様な色彩や模様を持つ珍しい動物である。毛色や毛質の決定には遺伝子の働きに因るところが大きいことが分かっているが、遺伝子がどのように活性化、不活性化するかなど、不明な点も多い。毛色は子宮内の状態にも影響を受けるとも言われる。例えば、世界初のクローンネコ「CC」の毛色は、遺伝子が全く同じにもかかわらず、クローン親のものと異なっていることが知られている。 毛色を司る遺伝子は、すでにいくつか解明されており、色を薄めるダイリュート遺伝子や、被毛に縞模様を描くタビー遺伝子などの存在が知られている。品種によっては、突然変異体の遺伝子や、伴性遺伝子の存在もあることから、生まれてくる子猫の毛色・毛質等をおおよそ判定することは可能であるが、不明な部分も多い。